林業就職記@西日本

実体験を元に、林業について

動画でイメージを

いい動画がありましたので紹介します。

 


山師という選択 ~林業をめざす人たちへ~

 

現場の風景もこんな感じです。皆さんの頭にイメージ出来たらと思います。

徳島県林業労働力確保支援センターいい仕事してますね

私が考える事業体の判断基準として

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年が明けましたね、今年もよろしくお願いします。

さて、近々ガイダンスも始まります。様々な事業体がありますが、事業体を判断するうえで重要だと感じた基準について書こうと思います。

 

大きく分けて、3つあると感じます。

  • 人間
  • 待遇
  • 環境

 

  • 人間

そこで働く人たちはどういう人たちか? 積極的か消極的か、固執せず柔軟な考えを持っているか、会社の理念・社長の考えはどうか、自分自身の考えとは合うか、仕事のやり方はどうかなど・・・

ガイダンスのブースにいる人で、部長以上のクラスがいたら現場経験も含めて仕事についての考えをきいてみるといいかもしれません。どういった理念のもと森林施業を行なっているのか?  自分自身はこのような考えだがどのように感じるか?林業は危険な仕事だと感じるがそれについてどう思うか?これからの将来に向けての事業計画は?  向こうの考えをきいてあなた自身が納得できるか。 いいなと思ったら名刺をもらいましょう。

 

  • 待遇

初任給はいくらか、 社会保険はあるか、 手当てはあるのか、  昇給はどれくらいか、 賞与はあるのか、日給制それとも月給制か、休日はどれぐらいあるかなど。

待遇は結構あやふやな事業体が多いです。しかし、家族がいらっしゃる方なら尚更お金のことは大事ですので、尋ねてみて向こうがムカっとしてたらそこはやめた方がいいでしょう。真摯に対応してくれる事業体が信頼できます。また、小規模な事業体は全部社長が決めている場合も多いので、そこは社長の匙加減次第ですね。これは前項の人間に繋がります、その社長の下で働きたいか。また、入社前にきいていた待遇と入社後の実際の待遇が異なったという情報も・・・そこは要確認です。 

 

  • 環境

【気候】林業は屋外でする仕事なので夏は暑く、冬は寒いです。夏場はどれぐらい暑いか、雪はどれぐらい降るか、雨は多いか

【事業体】高性能林業機械は所有しているか、 自分がこの事業体で技術を身につけたいと思う技術レベルがあるか、作業員の年齢構成・経験年数はどれぐらいか、作業道具の購入は自腹か 

【日常】 住宅は付近にあるか、 スーパー・コンビニ・ホームセンターは付近にあるか、飲み屋は?

 未経験で入る時は、現場で基礎をしっかりと叩き込むことがとても重要だと思います。そしてそれは現場作業員の質・技術に直結しています。それがテキトーな所だとケガをしますし、治るならいいのですが治らないケガもありますから注意しなければなりません。

 

 

ざっと書き出してみました。自分が望む条件を全て満たす事業体は恐らく無いと思うので、自分が大事にしていることを順位づけしてから臨むと良いかと思います。

 

 

林業と労働災害。今必要なこと

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今日は労働災害について話そうと思います。

 

林業労働災害

 

林業に従事していると労働災害の話しを耳にします。誰々が怪我をした、何処の事業体で重大事故が起こったなど。それだけ労働災害が身近にある業種なんです。私が知っている身近な人でも、足を切った、足を複雑骨折した、指先が切断された人などを実際に知っています。

ではどれだけ労働災害の発生が多いのかを他業種と比較して見ていただきましょう。 以下引用です

林業労働災害の発生率


足場の悪い山の中で伐採木等重量物を取り扱う林業労働災害の発生率は、災害の発生度合を表す「千人率」で他産業と比べると、全産業の中で最も高くなっています。

 平成25年

全産業  2.3
林業    28.7
鉱業    12.0
建設業  5.0
製造業  2.8
木材製造業 11.4

資料:「産業別死傷年千人率」(厚生労働省

林野庁/林業労働災害の現況

林野庁のサイトより引用。労働災害の死傷年千人率 平成25年度だけを抜き出してみました。リンク先には他の年度のデータ、発生状況、死傷者数などの記載もあります。

素人目からも危険と分かる鉱業の約2.4倍です。これにはビックリしました。

事業体で働いていると、同じ市内・県内で発生した重大事故はすぐに連絡が入ります。被災状況が細かく記された用紙がファックスで関係機関より送られてきます。メールで写真付きのものが来る場合もあります。また、必ずと言っていいほど、安全作業の喚起を促す文言がいれてあります。それを見るたびに、アホかと思ってしまうんです。それで事故が防ぐことができたら誰も苦労しないのに。

 

労災を防ぐために必要なこととは

 

最近の死亡事故を見て簡潔に述べたいと思います。それは、指導員の質を上げることです。何が危険で、どうすれば安全に作業をすることができるのかを指導員自身が分かっていないのではないかと感じる事があります。指導員の質の低下が事故の根底にあるように感じるんです。

改善するには様々な現場経験と、地道な安全教育ではないかと個人的には考えています。新規就業者は勿論ですが中堅やベテランといった方にこそ安全教育が必要なのかもしれません。近道はありませんが地道な行動できっと変えることができると私は考えています。

私が林業に就職するまで

 

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だいぶ間が空いてしまいましたが、元気に林業しております。最近は作業がしやすい気温になってきましたね。

さて、今回は私が実際に林業に就職するまでについて経験を元に書いて行きたいと思います。これから就職・転職を考えている方に役立てることができればと思っています。

 

 

私が林業に転職するまで

 

私は前職はメーカーでの営業職でしたが、辞めてから本気で林業事業体を探し始めました。ではどうやって探して、実際に就職したのか。

 

  1. ネットハローワークで情報収集
  2. 各県で行われる森林の仕事ガイダンスに参加する
  3. 気になった事業体を個別訪問

 

私は1〜3まで順番に行っていきました。

 

ネット上に林業関係者のブログもちょこちょこ見るようになりましたね、私もその一人ですが。ただ、あまり数が多くはないのと、匿名でやっている場合は就職に直接繋がりにくいこと。ただ、林業のことについては詳しくなる印象です。そもそも事業体自身のサイトもあまりないのでネット上での情報収集は難しいです。「林業 年収」で検索すると面白いものが出てくるので、それでもなお林業をしたいと思うかご自分で判断されてください。

ハローワークには探せば林業の求人が結構あります。その中で自分の条件や要望に合うところを探して、良いところがあれば申し込んで見ましょう。条件は事業体によってホントにまちまちなので、比較検討することが重要です。また、日給や月給に幅がある場合、経験無しの場合は多くの所で最も安い金額でのスタートだと考えた方が無難です。以前、優良事業体として全国規模の大会で表彰されている事業体の雇用条件を見たことがありますが、平均よりも少し良いかなと感じた程度でした。

 

  • 各県で行われる森林の仕事ガイダンスに参加する

県ごとに行われる森林の仕事ガイダンスという、林業に関する事業体が集まって説明会をするというイベントがあります 。(森林の仕事ガイダンス|「緑の雇用 RINGYOU.NET」  エリアガイダンスに各県の予定があります) そこには事業体はもちろん、県の担当者や林業雇用機関の担当者など多くの人が集まります。そこで根掘り葉掘り聞いてみましょう。事業体はもちろんなんですが、1番のオススメは林業雇用に関する機関のおっちゃん、おじいちゃんです。この人達は、林業の労働力確保の為に来ているので真剣にそして、ざっくばらんに話しをしてくれます。人によりますが、変な事業体を避けて、比較的まともな事業体を紹介してくれると感じています。就職しても辞めてもらったら困るからか、参加事業体の内部(良い、悪い所)についても話してくれました。また、緑の雇用生がいたらみなさんの力になってくれると思うので様々な聞きたいことをきいてみられてください。

 

  • 気になった事業体を個別訪問

私の場合、就職したい地方は決まっていましたが、具体的な県は決まっていませんでした。なので、周辺4県のガイダンスに参加して来ました。その中で、これは!と思う事業体があったので、後日訪問して、雰囲気などを確認しました。その後、入りたいという自分の意志を伝えて面接等を経て入社、今に至ります。

 

 

ふりかえると

ネット上に情報が無いので、自分から行動するしかなかったというのが当時の心境でした。ガイダンスに行くと場所によっては仕事で使用する道具の展示や現場仕事をビデオで見せてくれるところもありました。仕事に対するイメージが膨らみますが、良いところばかりがクローズアップされているし、当たり前ですが悪いところはあまり喋りたがりません。

私は良いところと悪いところを知った上で林業に入ってもらいたいと考えています。

また、森林の仕事ガイダンスは東京、大阪で年1回大規模に行われていて、そこではいつも大盛況だと耳にします。林業に就職・転職を考えている方はぜひ行ってもらい見て聞いて、色々な方と話してもらえればと思います。

林業の良くないところ

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さて、四月。新しい季節になりました。ですが、林業の良くないところを書きたいと思います。


事故、怪我が多い

まず、これ事故率12倍! 新規参入に立ちふさがる「危険な林業」(田中淳夫) - 個人 - Yahoo!ニュース を読んでもらいたいと思います。森林ジャーナリストの田中淳夫さんの記事です。彼の記事は業界の現状を知るにはとても有効だと思うので、時間のある方はバックナンバーも是非読んでみてください。

なぜ事故が多いのか? 以前の研修で事故の多くは伐木、集材の時に起こるようです。要は木の動きを予測して危険を排除できるかどうかではないかと思います。私もまだまだですが、一つの作業を行う前に、この作業を行った時に木がどのように動くかを予測し危険を予防しなければなりませんが、その危険に気づけるかどうかが大事な部分です、しかし新人の時はこの予測が難しいのです。なぜなら知識と経験が無いから。ですから安全教育をしっかり行う事業体でないと後々エライ目にあうでしょう。

実は、林業の死亡事故で亡くなった人の年齢を見ると高齢、経験年数もベテランと言っていいような人が多いのですが、なぜなのでしょうか? 個人的な予想としてはやはり最初から安全教育をしているかどうかだと思います。危ない作業の仕方をしていたが、若い時はまだ俊敏で事故に遭わずに済んだけども高齢になり身体が衰えて動きが遅くなって、、、と勝手に予想しています。

私自身もチェーンソーで脚を切ったことがあります。原因を考えてみると、予防を怠ったことと気の緩みの二つがあったと思います。その怪我以来、更に気をつけるようになりました。

キツイ、汚れる

体力的なきつさと泥や土にまみれて仕事をするので汚れます。林業について知っているならば、別に大きな問題ではありませんね。ただ、できるならキツくない方がいいですし、汚れたくもないです。キツさは仕事をすることで省力化をできますし、体力的な慣れもあります。

給料が低い

キツさに対して給料は低いと感じますが、自分が給料分の価値を生み出しているかと言われれば何とも言い難いです。ただ、家族を持つ方が転職する上で入り口の部分で躓くのではないかと思ってしまいます。一方で、私もそうなのですが転職組は給料が理由で林業の世界に入ってくる訳ではないようにも感じています。しかし、実際入社するとやはり欲はでてきますね

情報が少ない

ネット上に情報があまりにも少ない。サイト自体を持っている事業体も少ないです。少数ですが情報発信を行っている事業体には林業に興味がある別業界の会社から問い合わせがあると耳にします。就職を考える人にとってもサイトがあった方が親近感が湧きますね。
このブログも林業のリアルを伝えていければと思って始めました。

魅力的な事業体が少ない

林業に限りませんがここで仕事をしたいと思える事業体が少ないです。ガイダンスに行って話を聞いて感じたことですが、どこで話をしても同じ内容で自社が力を入れていることや特徴を聞いてもこれといって出てこない。確かに仕事の内容で差異を出すことは難しいのでしょうが、姿勢が見られないことは残念でした。数は非常に少ない印象ですが、しっかりと理念を持って施業をしておりトップがそれを親身に説明してくれる、新しい試みに取り組んでいる事業体には人だかりができておりそういうところに人は集まってくるんだなと感じました。


次回は実際に就職するまでについて書きます







林業のいいところ

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自分の経験をもとに書いてみます


いいところ

  1. 自然の中で仕事ができる
  2. 身体が引き締まる
  3. 定時上がりが普通
  4. 技術があれば定年なし
  5. 社会的役割の大きさとやりがい
  6. 仕事の結果が目に見える

 1. 自然の中で仕事ができる

仕事現場が山の中なので空気がおいしく開放感があるので、清々しい気持ちで仕事に取り組むことができるように思います。野生の動物たち(シカ、イノシシなど)も目にすることができます。標高の高い現場から見ることができる景色は山で働く特権だと感じます。とてもキレイで、たまに雲海も見ることができます。四季を感じる仕事です。

 2.身体が引き締まる

林業は体力が必要な仕事(力はそれほど必要ではない)です。5kgはあるチェーンソーと共に燃料、オイルは最低限必要なものです。更にクサビ・ヨキも伐倒の際に必須の道具です。それらを大体持った状態で斜面のキツイ、土質の悪い道を歩いて移動します。これらを繰り返し必死について行くうちに自然と筋肉がついて身体全体が締まってきます。自分は脂肪が減り筋肉が増えました。初めはとてもキツイですが、慣れたらなんのことはありません。夏場は汗ダラダラが普通のことですが。。。  ※重機オペレーターは別ものです
ちなみに所属している事業体にメタボの方は1人もいませんし、入社の時はポッチャリしていても仕事を続けていくと段々と痩せていきます(先輩で10kg以上痩せた方もいました)

 3.定時上がりが普通

残業がほぼありません。キリが悪い時は少しやる場合がありますがそれでも10-20分程度です。ちなみにウチは17:00に現場仕事終わり、その後片付け・着替え等をして帰社が(現場の場所にもよりますが)17:30頃です。
しかし、国有林など国、県、市町村が絡んだ仕事は期限があるのでこちらは切羽詰まると残業は多少あるかもしれません。

 4.技術があれば定年なし

林業は技術的な面がかなりあり、逆に言えば技術が無ければいつまで経っても一人前にはなれません。技術を自分のものにすれば身体が続くうちは仕事を続けることが可能です。体力は歳をとると衰えますが、技術は磨かれてそれをカバーしてくれます。

 5.社会的役割の大きさとやりがい

本の森の多くを占める人工林は人の手を入れて人の手によって管理していかなければなりませんが、一般的には知られていません。木を切ること自体が悪いと思っている方もいます。
川に流れる水はもとを辿ると大抵山奥が源流なんですが、その水は森を健全な状態に保つことにより守られています。大河を構成する支流のひとつかもしれませんが、流域の人々の生活を支えているという誇りを持って仕事をしていますし、やりがいを感じます。

 6.仕事の結果が目に見える

私のいる事業体では主に間伐作業を行っています。間伐とは間(あいだ)を伐(き)ると書きますが、所謂間引きです。糖度の高いメロンを作るために間引くことと同じで良材を作るために木を間引きます。良材とはまっすぐで目の詰まった完満で節のない色味の良いものをそう言いますが、間伐で全てが叶うわけではありません。周辺の木と比べ生長が負けていない、比較的真っ直ぐに立っているものを残していきます。そうやって木を間引いていくと、間引く前の真っ暗な森から林床に光が届くようになり明らかに森内が明るくなります。明るくなった森を見て、我ながらいい森になったなあと思うわけです。現場に来た時と去る時は本当に森が見違えるようになるんです!


以上、いいところを挙げましたがいかがでしたか。いいねと思う方がいれば嬉しく思います。次回は悪いところを書こうと思います


待遇とキツさ


※私の実体験に則り記述していますが、すべての方に当てはまるわけではありません。

待遇

  • 給料
多くの林業事業体では日給月給制が取られています。例えば日給が1万円の場合、1万円×稼働日=給料となります。手当やボーナスは事業体により色々で、ボーナスは夏と冬あわせて2ヶ月あればいい方でしょう。給料に関しては入社前に調べた時、経験無し日給8000円スタートが多かったように思います。月給制の事業体は滅多にありませんが森林組合の職員は月給制であるという話はチラホラ耳にします。
また、社会保険完備のところが多くなってきましたが、未だに無いところもありますので転職の際は要確認です。

  • 休日
林業は屋外作業で天候に左右されるため、大雨のときは仕事が休みになる場合が多く、仕事中でも雷が鳴ると中止になります。また、基本的に土曜日は仕事を行い、祝日も仕事を行う事業体が多いです。休日は日曜日だけで連休はあまりありません。
しかし、森林組合の職員は異なるようでカレンダー通りの土日祝日休みがある所が多いです。しかし、雨が降ろうと雪が降ろうと余程のことが無い限り平日は仕事が休みにならないようです。
私のところ(組合ではない)はそれでもひと月あたりの稼働日を年間で平均すると22日ほどです。

キツさ

私の場合、仕事をして精神的にキツイと感じることはなく、前職よりストレスは減ったと断言できます。しかし、体力的にはだいぶキツイです。チェーンソーは大体5キロありますし、それに加えて燃料とオイルも持ち歩かないといけません。その上で、傾斜がついた足場の悪い山道を歩き回るのです。どうでしょう想像できますか?夏場は暑く汗まみれ、冬場は寒く指先つま先は感覚が無くなることもあります。
1〜2年みっちりすれば体力的な部分は慣れますけどね。離職理由で体力的なキツさを挙げるヒトは多いようです。

言いたいこと

はっきり言って、待遇と仕事の過酷さとの釣り合いは今現在取れていないように感じています。これだけ体力的にキツくて危険なのに給料はこれだけかよと。しかし、林業は技術職の面を持つため自分次第で給料をより多くする事は可能だと分かってきました。また、技術があり体力的に元気ならば何歳まで年を取っても仕事をする事は可能です。
社会的には非常に重要な仕事である事は間違いありません。やりがいは物凄くありますし、自然の中で仕事をしたい、身体を動かすことが好きな人には向いている仕事でしょう。